ビデオ③ 「間」の力

「間」の力で、落ち着いて話そう!

効果的に「間」を取ることによって、会話にゆとりが生まれます。
また、重要な言葉を際だたせることができます。

「間」にもいくつか種類があります。
呼吸によって生まれる間。
言葉の切れ目の間。
そして、ここでは、あと2つ紹介しましょう。

 

「心理的な間」

これは、相手が自分の話を聞いてうなずくのを見てから話し始める、という「間」です。
話し手が一方的に話すのではなく、文章と文章の間に、相手のうなずきを確認するぐらい少し「間」を取るのです。
これで、一方通行から、双方向の時間に変わります。

また、次どう伝えようかな、とちょっと考えている「間」も「心理的な間」です。
この自分が「ちょっと考えている間」は、話し手本人としては極力ないほうがいいと思うかも知れません。
しかし、この「間」は、必要なのです。
立て板に水というように、話し手からスラスラと話が「間」なしで続くと、聞き手は聞いているようで、耳に残らないのです。
話し手の「考えている間」は、話し手のためのようですが、実は、聞き手を話に集中させ、次の言葉をより生き生きとさせるスパイスになります。
「考えている間」に、聞き手の頭の中が整理されたり、次の言葉に興味を待たせたりするのです。

そして、「話し手が間をとって考えている」という行為は、「今の自分を真剣に伝えようとしている」ということの表れなのです。
いい加減な言葉でつなぎたくないという思いなのです。
そんな感じがしませんか?

 

大物は、この「間」をしっかり取ることができます。
でも小物は、「間」を空けるのが怖い。
「間」がもたない気がするからです。

小物にとって「間」は、ネガティブなものに感じられます。
有効な「考えている間」なのにネガティブに捉えると、「言葉を忘れた」とか「言葉につまった」につながるように思えるのです。

ある方は、「会話で間を空けたら、その瞬間に横入りされる」とおっしゃっていました。これは、関西ならではでしょうか……。

 

実際、「間」の取り方によって、相手にネガティブにとらえられることがあります。
なぜそうなるのかというと、その「間」に貫禄がないからです。
同じ「考えている間」でも、ほんの少しでも「えっと、どうしよう」とオタオタすると、その瞬間、エネルギーが途切れるのです。
話しているときに言葉が出てこないとどうしてオタオタするのかというと、言葉を探して自分に集中するよりも、聞き手にこの「間」をどう思われるかに意識が行ってしまったからです。
「間」を挟んで、話の前後の流れが切れてしまうのです。
その時聞き手は、そのエネルギーが切れたことで、話し手から戸惑いを感じます。

 

「考えている間」も、自分にどっぷりはまってエネルギーを切らなければ、とてもカッコイイです。
大物になって、どーんと「考えている間」を取ってみてください。
話をしている時間はあなたの時間だから、どう使ってもいいのです。
お待たせOK! 
こんな「間」なら、誰もきっと入り込まないでしょう。
そして、自分の口から出る言葉を、いつも自分の真実に近づくよう心がけてみてください。

 

さてもう1つ、こんな「間」があります。
「主体的な間」です。
これを練習しましょう。

 

「主体的な間」とは、相手の意識をこちらに向かせるための「間」です。

さあ…………? どんな「間」でしょうか…………!

と、いうような「間」です。

「次、何を言うの?」と、思わず顔を上げて、次の言葉を待つ姿勢にさせてしまう「間」です。
これ、楽しいですよ。

 

それでは、次の文章を作ってみましょう。
穴埋めです。

「私には、今一つだけ熱中していることがあります。それは     です。」

 

あなたは、ここに何を入れますか?
私は、ここに「料理」と入れてみます。
それでは、読んでみます。

「私には、今一つだけ熱中していることがあります。それは料理です。」

 

さらっと読んでみましたが、いかがですか?
「料理?ふーん」という感じです。

 

では次は、「間」を取って伝えてみましょう。
この文章の中に、大切な「間」を2箇所入れます。

まず一つ目の「間」は、「それは」の前に入れます。
「間」にも思いがありまして、ただ、間(あいだ)を空ければいい、というものではありません。
この最初の「間」では、心の中で「なんだと思う?」を4回繰り返しつぶやいてみましょう。
聞き手一人一人の目を見て、なんだと思う?と尋ねる感じです。

もう一つの「間」は、「それは」の後です。
この「間」は、心の中で「へ」を4回繰り返します。
「へっへっへっへ」と、笑います。
心に余裕が出る感じです。

 

作った文章に、この2つの「間」を入れましょう。
それぞれの心のつぶやきの言葉は、絶対に4回です。
これは決まりなんです!
といっても、私が決めたんですが、3回だと、う~ん、惜しいなと感じる「間」の長さになります。
心の中で4回もつぶやくと、やっている本人は長いと思うかも知れませんが、聞くとそうでもないのです。

 

文章の中の「それは」の言い方にも注目です。
「そーれーはぁ(ふふふっ)」という感じで、ちょっと意味深に言うのです。

空欄に書き込んだ「料理」は、水戸黄門さんの印籠です。
「ジャーン!」と出す感じです。

 

では、「間」を空けて読んでみましょう。

「私には、今一つだけ熱中していることがあります。
(なんだと思う?なんだと思う?なんだと思う?なんだと思う?)

そーれーはぁ?
(へっへっへっへ)

『料理』です!(ジャーン!)」

 

いかがですか? 
インパクトがありませんか?

「間」がないと、「ふーん、そうですか」ぐらいにしか思わない「料理」の印象ですが、「間」を空けると、「一体どんなお料理をお作りになるんですか!!!」と興味が湧いてきます。
これが、人を引きつける「間」です。

では、やってみましょう。
必ず、心のつぶやきは4回です。

 

「私には、今一つだけ熱中していることがあります。

 ……それは……      です!」

 

お上手です、完璧!
今の「間」どう思われました? 
長く感じましたか? 
いつも言っているのですが、やりすぎぐらいがちょうどいいのです。
聞いてみるとなかなかいい感じです。
もう少し長い「間」でもいいように思うかもしれません。

 

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