ビデオ① 母音の無声化
言葉が歯切れよく、なめらかになる、母音の無声化
アナウンサーが学ぶ専門的な内容を学びましょう。
特にできなくてもいいのですが、できればさらに美しい日本語になります
まずは、母音の無声化です。
さあ、次の言葉を喉に手を当ててみて、発音してください。
「キモノ」
「キカン」
この2つの言葉の「キ」の音を比べてみましょう。
「キモノ」の「キ」は、しっかり喉が振動します。
「キカン」の「キ」は、音にならない声で喉が振動しません。
これを、母音の無声化といいます。
この母音の無声化には、条件があります。
「カ・サ・シャ・タ・チャ・ハ・パ」行音などのイ段とウ段の音「キ・シ・チ・ヒ・ピ・ク・ス・シュ・ツ・チュ・フ・プ」が、無声化になる音です。
これらの音の後に「カ・サ・シャ・タ・チャ・ハ・パ行音」のどれかの音がくると無声化になります。
「キモノ」は、「キ」の後がマ行なので無声化になりません。
「キカン」は、「キ」の後にカ行がくるので無声化になります。
母音の無声化を使うと、音がなめらかに聞こえます。
ややこしそうですが、普段の会話でちゃんとできている方は多いです。
では、練習です。
小さい三角マークは、無声化のマークです。
△ △ △ △ △
「ネクタイ」「シカ」「チカラ」「ヒト」「ピカリ」
また、無声化になる音が語尾にある場合も無声化になります。
△ △
「あります」「そうです」
母音の無声化ができる方にとっては簡単なのですが、関西の方は苦手かもしれません。
「ネクタイ」「タクシー」「カクチ」
無声化になる「ク」の音をしっかり発音してしまいます。
また、語尾が無声化になる「あります」「そうです」の「す」の音を、強く発音してしまう傾向もあります。
これは、関西の話し方なのですが、仕事では無声化を使ってもいいかな、と思います。