「1、2、サーン」がうまくいかない時の対処方法

「1、2、サーン」の掛け声で、その瞬間に、迷いのない自分、素の自分に変化します。
そのとき、「この前うまくできたからあの感じで」と思ってしまうと、考えが過去の正解を探しに行って、頭の中で迷います。
なので、何も考えないで「自分はできる」と思って、毎回新鮮な気持ちで「1、2、サーン」と言ってみましょう。

スッキリいい声にならないときは、これまでにもお伝えしていますが、「サーン」の音を今までよりも高くしてみます。

「サーン」で何をしているのかというと、
・自分から意識を離す
・下腹に力が入る
・テンションが上ってエネルギーが出る
を一気に行っています。

「サーン」の音が低いと、
・意識が自分から離れず
・下腹の力が緩み
・テンションが上がらない状態
になってしまうのです。

ウラ声になっても構わないので、「サーン」の音を思い切り高くしてみましょう。
自分の体から、後ろへ飛び出すようなイメージです。
そうすると、小さくまとまっていた自分が、ぱ~っと広がるような気分になります。
ネガティブな感情に左右されないイメージです。

普段、高めの声を出すことがない方は、「高すぎる」と躊躇されることもあるのですが、録音して聞いてみるとそんなに高くないことがわかります。
ぜひ、この高めの声もレパートリーに入れてみてください。
はつらつとした明るい元気な声です。

 

ずっと低い声で話していると、気分も低くなって疲れやすくなってきます。
高めの声で、エネルギーを出しながら話すと、疲れそうで疲れない。
この高めの声のコツをつかめば、エネルギーがどんどん湧いてくることに気づかれるでしょう。
さらにやる気も湧いてきます。
聞いてもらいたいという気分になります。
すると、あなたの周りも活気づいてきます。
そんなパワフルな声なのです。

今までエネルギーを出して話していないので、初めは疲れるとお感じになるかもしれませんが、これも慣れてくれば、大丈夫。
今までやっていなかったので慣れていないだけです。

この声はこの場所ではちょっと高すぎるなあと思ったら、その場に合うお好きな声の高さに変更してください。
下腹の力はそのままに、音だけ低くするのも慣れるまで難しいのですが、できるとものすごく響く声になります。 

 

表現力不足を感じた時

音の高低をいっぱいつけてみましょう。

どこを高くするんだろう、と迷ったら、「音を高くするところは、私はもう知っている」と思って、派手めに音の高低をつけてみてください。
高低をつけられるようになったら、その文章の中で特に重要な言葉の始めを、さらに高くしてみましょう。
これでオッケーです。

高い音で始めたら、あとは音が低くなります。
また高くなって、低くなる。
感情が全く入らず、ただ音に高低をつけただけで、録音した音を聞いてみると、見事に文章をわかりやすく表現しています。

単なる作業として、音に高低をつけるようなイメージで正解です。
そこで感情を入れようとすると、変なクセがついてしまうことがあります。
語尾が上がったり、ブツブツ切れたり、極端に強弱が入ったりします。

話し手としては、強弱をつけるといい感じになるように思うのですが、伝わる音は不安定になります。
単純作業で自分の軸が揺らがないまま、音の高低をつけられるように練習しましょう。
冷静、そして客観的です。
ここを見失うと、クセのある読み方になってしまいます。

 

声が小さくてパワー不足を感じた時

背骨職人を思い出してみてください。
ググーッと背骨が後ろに離れていくイメージです。
このイメージで声を出すと、重低音が入ったような深みが加わることでしょう。

そして、サラウンドで左右に声を伸ばしていくイメージです。
体の左右の空間に声が響きます。
これらのイメージだけで、がんばらなくてもパワフルな声になります。

こんなことしてたら話せませ~ん、と思われるかもしれませんが、これも慣れですので、やってみるとあなたのものになります。
やるかやらないかです。

 

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