ビデオ② 「指メモリ」

 

「指メモリ」で深みのある音にする

次の早口言葉です。

「お綾や母親におあやまりなさい」

むむ、むずかしい、と思ってしまいますね。

この時、自分の本当の目を字に近づけて確かめにいくのではなく、後ろに「意識」を置いたまま、ただ、字を見てください。
そして、一文字ずつ音にしていくのです。

「ええっと〜?」と頭が混乱して字がわからなくなりそうな時ほど、「私はできる!」と思って、慌てずゆっくり音にしてみるのです。
どれだけゆっくり読んでも大丈夫です。
ゆっくり読むと、丁寧に読む人という印象になります。

 

早口言葉を練習しているだけなのですが、実は、この読んでいる時の気持ちが、普段の生活や仕事の現場に生かされます。
つまり、慌てずいつも実力を発揮できる人になっていく練習にもなるのです。

 

さて、ここで新しいアイテムの登場です。

「指メモリ」。

片手の指をパーに開いて頬に当ててみてください。
小指が口元に、親指は耳の下に当たります。
この5本の指の位置が口の中の奥行きのメモリになります。

では、今読んだ早口言葉は、どの指のあたりで音を作ったでしょうか?

小指=口先で作ったでしょうか?
中指=舌の真ん中あたりでしょうか?
親指=口の中の奥の方でしょうか?

 

音を作る位置が口の中の奥に行くにつれて、深みのある声になります。
反対に、口先に近づくと薄っぺらい印象の声になります。

 

小指の位置の口先あたりで音を作ると、意識して口を動かさなくてはいけないような、がんばらないと話せないという気持ちになります。
気分もちょっと前のめりになって焦ってきます。

ところが、口の中の奥の方で音を作ると、がんばらなくても自然に口が動き、響く音になります。
ものすごくラクに話せるのです。

口の中の奥はどのあたりかというと、舌の付け根近く、うがいで水がプクプクするあたり、その少し上の、口の一番奥です
ずいぶん奥の方ですが、これができると「意識」を後ろでキープするのもカンタンになります。
響きも一瞬で変わります。

 

それでは、親指、つまり、耳の下あたりの口の中の奥で音を作って、早口言葉を練習してみましょう。

「お綾や母親におあやまりなさい」

口の中の音を作る位置が、口先か奥か、ほんの5センチの違いで、声に違いが表れます。
時々、親指を耳の下に当てて発声の位置を確認すると、ラクないい声を思い出しやすくなります。 

 

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