話すことが楽しくなるアドバンスコースへようこそ!

ベーシックで「1、2、サーン」の発声方法を学びました。

後ろに意識を置く感覚は、つかめてきましたでしょうか?
う〜ん、なんとなく・・・という方もご安心ください。
このアドバンスコースで、後ろを意識した発声をしっかり練習しましょう。

これから、さらに不思議なトレーニングを紹介してまいります。
ぜひ、おもしろがって真似してみてください。
やった分だけ、うまくなります!

 

こんな声の人ってどんな印象?

まず初めに、相手が受け取る声の印象についてみていきましょう。

【ぼそぼそ話す人の印象】

・何を伝えたいのかよくわからない人
・しばらく聞いていると、だんだん聞く気が失せてくる
・できる営業マンか、できない営業マンか?と聞かれると、できそうにない印象

ぼそぼそ話すと商品知識をいっぱい持っていても、上のような印象を持たれて聞いてもらえないので惜しいですね。

 

続いて、こんな声の人はいかがでしょう。

【頭から声が出る人の印象】

・一見明るいけど、ずっと聞いているのはちょっと疲れる
・どんな人なのかわかりにくく、一緒にいても距離を感じてしまう
・仕事の立場で、私にかかわっているんだなと感じる

頭から発信する声は、相手の頭に届くので、心届かない、つまり心が感じられない。
心が通じ合わない人だなという印象になります。

 

それでは、こんな人は?

【喉から声が出る人の印象】

・押しが強い人
・一生懸命がんばっている人
・逃げたくなる

喉から声を出しがんばって話すと、体に力が入ってきます。
すると、その声を聞いた人も同じように体に力が入り、聞いていると疲れてきます。
なので一生懸命話すのも、聞いている方からすると疲れるのです。

 

話し手は、その場のムードメーカーです。
話し手の在り方が場を作ります。

あなたが話す時、あなたはその場がどうなって欲しいでしょうか?
リラックスしてほしい、楽しんでほしい、集中してほしい、などなど。

話し手がリラックスすることで、聞き手も会場もリラックスするのです。
まずは、自分がこうあってほしい状態を自分が体現することが大切なのです。

 

ゆっくり話しアイコンタクトをとるだけで、印象が変わる

話すスピードでも印象が変わります。
早口な人は、焦っているという印象を持たれます。
じっくり取り組もうという気持ちが薄いように感じます。
反対に、ゆっくり話す人は丁寧な印象になります。

 

「あざっした~(ありがとうございましたと言ってるつもり)」と「ありがとうございました」を比べてみます。
さて、何秒違うでしょう?

2秒ぐらいでしょうか。

たった2秒ですが、印象がまるで違います。

ゆっくり話すことで、相手のことを大切に思っているという印象になります。
相手の目の前にいる時間が2秒長くなるからです。

 

例えば、
ある人があなたに書類を渡そうとしている、とします。
「これ、明日までによろしくお願いします」と言い終わった直後、「あ~山田さ〜ん!」と、他の人に視線が移ったら、あなたはどう感じるでしょうか?

「あっ、もう私への要件は終わったんだな。次に行っちゃった」と、寂しく思います。

では、こうだったらどうでしょう。

「これ明日までによろしくお願いします」と言って相手が軽く頭を下げ、頭を上げたとき、あなたと目と目が合ってニッコリ。

これでしたら「はい!必ず明日までにやります(笑顔)」という気持ちになります。

さて、この2つ、何秒違うでしょう?
やはり、2秒ぐらいでしょうか。

 

アイコンタクトの1秒2秒が、とても大事なのです。
ちゃんと手渡してはいるけれど、その後アイコンタクトを取っていたかどうか。
この2秒で全く印象が変わるのです。
ちょっとしたことなのですがこれを続けるだけでも、「あっこの人違うな」という印象になります。
なぜなら、意外とみんなやっていないからです。

 

この話をして「やってなかった〜」と、気がつかれたのは20代のお医者さんです。

「私も患者様の目を見ずに『お大事に~』と言ってました。カルテを書く方に気を取られて、部屋を出て行く患者様を一度もお見送りしたことがありませんでした。これからは、体ごと患者様の方を向いて、患者様がドアから出られる際にアイコンタクトしながら『お大事に!』と言います」と、おしゃっていました。

多分、ここで使う時間は+5秒ぐらいでしょう。

そのちょっとした心遣いで信頼度がぐんぐん上がり、彼はきっとまた会いたくなる人気のお医者さんになっていかれることでしょう。

 

整骨院の30代の院長がこの話を聞いて、「2秒長めのアイコンタクトを取ってみよう」とスタッフみんなに伝え、院全体で実践されました。

すると、整骨院にお越しになる患者様の態度が変わってきて、患者様からお話をしてくださることが多くなったそうです。
これだけでこんなに変わるのかと驚いていらっしゃいました。

 

相手への2秒のおもてなし。

アイコンタクトをもらった人は、自分のために使ってくれたこの2秒がなんとも嬉しい。
言葉に出してそれをいう方はほとんどいらっしゃらないと思いますが、心の中でこの人ステキと感じていらっしゃることでしょう。
忙しい毎日でも、目の前にいる方との今この一瞬を大事にできると、心の余裕につながります。

 

話すのが、ゆっくりすぎると言われる方へ

世の中のスピードが速いので、自分も速くならなきゃと、気分があせってしまいがちです。
周りのスピードについていこうとがんばるけれど、ついていけない自分にがっくりしてしまいますが、がっくりしなくてもいいのです。

上手く話す=ペラペラ話せる、と考えると、「私にはできない……」と思ってしまいますが、ペラペラ話せるから良い、というわけではありません。
立て板に水は、印象に残らないのです。

周りに合わせて速く話す必要はなく、自分のペースをしっかり持って話すと安心感が生まれ、そのペースに合う人が心地良さを感じます。
ゆったりのスピードが好きという方は意外と多いです。
ですからあなたがゆっくり話すことで、ほっとされる方は多いと思います。

「でも私、遅すぎるかも」と思われたあなた、大丈夫です。

人に合わせようとするより、あなた自身の「気持ち」が一番大切なのです。
あなたが気分がいいと、声から良いエネルギーが出ます。
それで、周りはいい空気になるのです。

また、あなたが自分のペースでゆっくり話すことを続けると、周りの方は、あなたはそういうキャラクターの人だと見てくれます。
すると、いつでもゆっくりの自分を出してOKになっていきます。
自分のままでいいんだというこの考え方、ちょっと楽しくなってきませんか? 
あなたが楽しいのが、一番大切なのです。

 

言葉を選ぶことに戸惑ってしまうから話すのが遅くなる、ということもあるかもしれません。
スピリットボイスで、心の中の言葉が次々と出せるようになってきたら、戸惑う時間は少なくなると思います。

 

言葉がはっきりしない人の印象は?

日本語は、口をあまり開けなくても話すことができます。
アゴを動かさなくても話せるのです。
では、アゴを動かさず、上下の奥歯をくっつけたまま話すとどんな印象になるでしょうか?
言葉がはっきりしなくて聞き取りにくいです。

そして、何か感じませんか?
この人、ホントのこと言ってるのかなあ、と。

そうなんです。

歯を動かさないで話すと「奥歯に物が挟まったような言い方」になってしまうのです。
「奥歯に物が挟まる」とは、思ったことをそのまま言わないで、何か隠しているような言い方をすることのたとえです。
同じことを話していても、「口を開けて話す」と「口を動かさないで話す」とでは、まるで印象が違ってくるのです。

 

それでは、ずっと笑顔で話す人はどんな印象ですか?
これは、アナウンサーになりたての頃の私の話です。

自分に自信がなく、自分から出すものは何もないと思っていた私は、せめて印象だけでも良くしようと、カメラの前でずっと笑顔でいました。
どうしていいかわからなかった私は、ずっと笑顔でがんばっていました。
すると笑顔でいることが、「人前での自分の在り方」になっていました。
人と一緒にいると反射的に笑顔になるので、顔から笑顔が取れなくなってしまったのです。
半年後、テレビ局に届いたプレゼント申し込みのハガキの下にこう書いてありました。

「アシスタントしらじらしい」と。

この笑った口の形が、「奥歯に物が挟まったような言い方」になってしまう原因の一つなのです。
口が横に引けたまま話すと口が縦に開かず、笑顔なんだけど表情が乏しくなります。
ずっと笑顔を作っていることで頬が緊張し表情が動かなくなり、何かを隠しているような印象になるのです。

 

頬の力を緩めて、口を縦に開けて話すことで、顔に表情が生まれます。
一気に親しみやすくなります。
言葉もはっきりとわかりやすくなります。
また、口を開くことで自分をオープンにしている印象になり、信頼が増すことでしょう。
鏡を見て口が動いていないと思ったら、上下に歯を開いて話すように意識してみてください。

 

あなたの印象を相手にどのように受け取ってもらいたいか、あるいは、どんな印象になりたいかをイメージすることから、発声トレーニングは始まります。

私の目標を書いておきましょう。

 

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